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最終コメントのフォローアップ体制 |
JNNC
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女性差別撤廃委員会からは、CEDAW最終コメントの誠実な履行を求められています。日本政府として、フォローアップ体制をどのようにとっていかれますか。例えば男女共同参画会議の下に専門調査会を設け、フォローアップの枠組み作りに努めるべきではないでしょうか。
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内閣府男女共同参画局
(山崎) |
内閣府は、最終コメントの内容の周知のために、最終コメントを早急に和訳し、関係府省庁へ配布した。
2003年9月の男女共同参画会議において、関係各省大臣と有識者に対して、最終コメントの内容についての報告を行った。
男女共同参画会議の苦情処理監視専門調査会が、現在、「地球社会の平等開発平和への貢献」というテーマで調査・検討を行っており、昨年には、最終コメントの勧告に対する取組みの方向性について関係各省庁から説明聴取を行った。
内閣府は、苦情処理監視専門調査会の調査・検討結果を踏まえつつ、しかるべき時期に、関係各省庁に対して最終コメントへの対応状況について照会したいと考えている。
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最終コメントのフォローアップ体制 |
山下
(JAIWR) |
今回非常にすばらしい最終コメントがでたので、これをどう実施するのかについて、是非、力をいれてやっていただきたい。例えば、ベニンのナンカジャ委員からは、日本は女性差別撤廃条約を実質的に実施するのに一体誰が責任をもっているのかという趣旨の質問がだされた。
現在、苦情処理・監視専門調査会が多くの仕事のなかのひとつとして最終コメントの実施について方向性を検討したりしているということだが、問題はもっと大きいのではないか。男女共同参画会議の専門調査会に女性差別撤廃条約専門調査会を作って本格的に取り組んでいただきたいというのが私たちの意見である。
坂東前局長も、JNNC主催のフォーラムにおいて、「男女共同参画会議の中に4つの専門調査会があるが、もうひとつ調査会を増やすこともひとつの選択肢ではないか」という大変注目すべき発言をされていた。是非ご検討いただきたい。
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内閣府 |
(書面回答)
内閣府では、最終コメントの内容を関係省庁に周知するために、最終コメントを速やかに和訳し、各省庁の男女共同参画推進本部主管課に配布した。
内閣府としては、しかるべき時期に関係省庁に対し、最終コメントへの対応状況について照会することを考えている。
なお、「女性差別撤廃条約に係る聞く会」を開催し、広く各界各層の意見を聞く機会を設けている。
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ステレオタイプ
・・・従来の性別役割分担に基づいた意識を変えるために
@教育
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JNNC |
1) 勧告は、「人権教育、男女平等教育を含む教育システムにおける包括的なプログラムを策定、実施すること。」としています。しかし、国内では、2003年3月中教審答申が教育基本法第5条男女共学の削除を提案、性教育用冊子「ラブ&ボディ」の回収を求めると文科大臣が国会で答弁、地方自治体での男女共同参画条例策定にあたり男らしさ・女らしさを強調する、ジェンダーフリー教育に反対する陳情、都立七生養護学校の性教育に対する都教育委員会の不当な攻撃・教育介入など、人権教育・男女平等教育に逆行する動きが目立っています。こうした動きをどう考え、如何に対処なさる方針なのかを明らかにしてください。
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内閣府男女共同参画局
(山崎) |
男女共同参画社会基本法は、個人が内面において何を男らしさ・女らしさと考えるかについて関与するものではない。しかし、男らしさ・女らしさを強調しすぎることによって性別固定的な役割分担意識が醸成・強化され、その結果、実際に性別による差別的取扱いが行われたり、男女を問わず個人が望んでいるにもかかわらず、その個性や能力を発揮する機会が奪われたりしている場合には、適当ではないので、これは当然改められるべきであると考えている。
男女共同参画社会に対して一部みられる不満や誤解等に対しては、内閣府として、理解・促進に向けた取組みを総合的かつ積極的に展開している。2004年1月28日に開催された男女共同参画会議でもこの方針が確認された。一部で誤解をもって用いられている「ジェンダーフリー」という言葉は、内閣府の文書では使用していないが、昨年の国会答弁等で述べているとおり、地方公共団体が独自に定義を明らかにして使用することに問題はなく、自由にやってもらって良いと考えている。
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4 |
@教育
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JNNC |
2) 女性差別撤廃条約批准で家庭科は男女共修となりましたが、学校現場で実質的な共修がどの程度すすんでいるか気になるところです。例えば体育は、男女の体力差・能力差などを理由に、いまだに男女別履修(その結果、カリキュラムも多少異なることに)が多いようです。(特に中学校で)教科書や副読本の内容も、ジェンダーの視点で検証すると、一方の性に偏ったものになっています。このようなことから、まず全国の小・中学校における男女平等教育の実施状況についてどの程度把握しているのか。実態調査を行ったことはあるのか。女性の人権尊重、性差別の解消をめざすためにどのような教育が行われているのか明らかにしてください。
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文部科学省 |
男女共同参画社会の実現に向けては、固定的な性別役割分担意識を否定し、人権尊重を基盤とした男女平等の理念を促進するという観点から、幼少期から男女平等の理念に基く教育が、家庭・学校・地域社会等、社会のあらゆる分野において行われることが重要だと考えている。そのような観点から、文科省では、社会教育・家庭教育・学校教育のそれぞれの分野において施策を実施している。
社会教育の分野では、男女共同参画社会の実現に向け、女性の社会参画を支援するための学習とあわせて、男性に対しても、男女平等意識を促し、仕事だけでなく、家庭生活や地域活動への参画を支援するよう推進している。各都道府県においても、家庭・地域活動において男女共同参画の促進に関する学習等を実施し、関係の事業を進めている。
2004年度からは、女性のチャレンジ支援という観点から、「女性のキャリア形成支援プラン」という事業を計画している。これは、大学・公民館等で提供されているさまざまな学習機会や活動の情報などを一括して提供できるような仕組みを設けて、女性が社会で十分に能力を発揮して、多様なキャリアを形成するための支援になるような事業を考えているところである。
家庭教育の分野では、家庭生活での男女共同参画の促進という観点から、1999年度から行っている家庭教育手帳・家庭教育ノートにおいて、「夫婦がお互いに尊重しあい、子どもの前で相手をけなしたり、見下したりすることがないように気をつけましょう」というような形で、夫婦で一致協力して子育てをすることを呼びかけている。家庭教育手帳は、さらに内容を充実して、2004年度からは、新家庭教育手帳という形で策定する予定である。
学校教育としては、新しい学習指導要領を、小中学校では2002年度から全面的に実施しており、高等学校では2003年度から導入している。具体的な例としては、高等学校の家庭科において、家族の意義・社会との関わり等について学習する際に、男女が相互に協力して家族の一員として役割を果たして家庭を築くことの重要性について認識させる等の内容の充実を図っている。また、人間尊重を基盤として、児童生徒の発達段階に応じた性に関する科学的知識や生命尊重・人権尊重、自らの考えや判断による意思決定の能力を身に付けることを、望ましい行動をとれるようにするために、学校教育活動全体を通して指導している。
さらに、教育関係者等が男女共同参画社会の理念を理解するために意識啓発を進めている。とくに、本年は、国立女性教育会館において、男女共同参画を進めるための学校教育セミナーを実施している。これは、学校教育の中で男女共同参画をどのように進めるかを主題としているもので、教員が出席し、男女共同参画社会に対する理解を深め、学校教育における指導の充実をするための実験的な研修を行っている。
文科省としては、男女の固定的な役割分担意識を是正し、人権尊重を基盤とした男女平等のための教育を促進するという観点から、各種事業を今後とも進め、家庭・学校・地域といった社会のあらゆる分野においてこれらの取組みを一層充実していきたい。
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バックラッシュ
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堀江
(婦団連)
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質問に対する回答はいただけていない。バックラッシュがおこっていることに対し、政府としてどのように対処しているか、という質問にご回答いただきたい。
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文部科学省 |
バックラッシュについては、例えば、ひとりひとりの人格形成等に影響を与えるものであるため、先ほどあげたような教育を通して対応していきたい。
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6 |
バックラッシュ
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永井
(北京JAC)
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教育のなかで対応しているということだが、今実際にバックラッシュを進めている人たちに一体どのように教育の手を差し伸べるのか?
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文部科学省 |
様々な学習機会の提供を通して理解を図りたい。
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教育
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堀口
(JAIWR)
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家庭教育手帳の「子どもの前で相手をけなしたりしない・・・」という箇所について、言葉の使い方として、子どもの前でなければけなしても良いのかという問題がある。教員として学生の話を聞くと、このような親がかなりいるのが現状だ。そういった親になってしまう危険性を助長しているのではないかということについて再度よく考え直していただきたい。
家庭科の男女共修の問題について、小学校レベルでも、いまだに女子は家庭科、男子は体育という学校が実際にある。教育委員会や学校長の強い意志が働く場合があるため、この点については、文科省に指導を徹底し、実態を把握していただきたい。
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文部科学省 |
文科省としては、教育全般を通じてさまざまな問題を解決するという観点から先ほど回答した。個々のケースはあると思うが、全国的な教育の徹底や事業の充実等を通して対応していきたい。
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A統計・世論調査
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JNNC |
勧告は、「男女別だけでなく年齢別にも分けておこない、その結果に基づき、子育てを母・父双方の社会的責任とする考え方を普及すること。」としています。この勧告をどのように具体化する計画なのかを明らかにしてください。
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内閣府男女共同参画局 (山崎) |
この勧告については、男女共同参画基本計画において、男女の固定的役割分担意識の是正のための広報・啓発が項目として明記されており、広報・啓発活動、学習機会の提供を通して家庭生活における男女の共同参画を促進すると明記されている。関係省庁においてもこれを踏まえた取組みがなされていることを期待している。
データについては、苦情処理監視専門調査会が、ジェンダー統計の整備の観点から2003年7月に提言をだしているので、その方向に沿って、関係省庁でジェンダー統計の整備が進められることを期待している。
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Bメディア
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JNNC |
勧告では、「メディアが、女性のポジティブなイメージや私的・公的領域における男女の平等な地位と責任を伝えるよう奨励されること。」としています。しかし、現状では、女性の描き方、役割分担・性差別に対する認識不足など、メディア情報は従来の性別役割分担を助長する傾向が強くなっています。表現の自由を尊重しながらも、公的広報のガイドライン作成など、この勧告をどのように具体化する計画なのかを明らかにしてください。
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内閣府男女共同参画局 (山崎) |
内閣府においては、2003年3月に男女共同参画基本計画(2000年12月に閣議決定)に基いて、国の行政機関の広報における表現について男女共同参画の視点を加えることでより好感的で共感がえられるものとなるようにすべきであろうということで、手引きを作成した。今後ともこの手引きの周知をはかっていく。
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マイノリティ女性
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JNNC |
昨年7月の女性差別撤廃委員会日本報告書審査では委員の半数である11名から日本におけるマイノリティ女性に関する質問があり、アジャル議長から審査のしめくくるコメントのなかでも「マイノリティや先住民族に対する複合差別は、今回全く取り上げられていなかったが、年齢や出自別の統計が必要である。調査をすすめ、次回報告書で体系的に取り上げるべきである」と指摘され重要課題として位置づけられました。この審査と最終コメント29、30パラグラフを受けて以下質問します。
1) 審査では繰り返し「部落、アイヌ民族、在日コリアン、沖縄の女性たちの状況を示すデータ」が求められ、最終コメントではそれらの集団ごとに分類された情報・統計の中でも特に、教育・雇用・健康、社会福祉・暴力にさらされていることに関する情報を収集し、次回報告書に含むように要請されています。政府は次回報告書に要請された統計を含めるつもりで準備されますか?
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内閣府男女共同参画局
(山崎) |
政府は、ジェンダー統計の整備が男女共同参画計画を推進していく上で重要だと考えており、2002年度から男女共同参画会議の苦情処理監視専門調査会において男女共同参画に関わる情報の収集・整備・提供に関する調査・検討を行ったところである。専門調査会の検討結果は、2003年7月にとりまとめられ、関係各省庁に配布されており、統計情報の収集・整備は現在、各府省庁において性別をしっかりと把握するという方向で進められていると理解している。
次回報告書に盛り込むべき事項等については、今後しかるべき時期に関係各省庁に照会しつつ検討していくことにしたい。
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マイノリティ女性 |
JNNC |
2) その場合、実態調査の実施が不可欠となりますが、どのような体制で実態調査を実施されますか?実施にむけた検討委員会などの発足は考えられていますか?検討の過程でどのようにマイノリティ女性の意見を反映することをお考えですか?実施のための予算確保と体制について、どのような枠組みで話合われ、いつ決定されるのかお知らせください。
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内閣府男女共同参画局 (山崎) |
マイノリティ女性の実態については、各省庁において適切に把握するということになっているので、内閣府としては、しかるべき時期に関係各府庁に対して最終コメントへの対応状況について照会することを考えている。
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マイノリティ女性 |
JNNC |
3) 審査で委員からの度重なる指摘に対し、政府代表(坂東男女共同参画局長)は、「マイノリティ女性たちの生活の状況は確かに十分把握していない」、「今まではマイノリティの状況に対して調査は行われていない。(中略)女性たちがどういう問題を抱えているのか、どういう政策を必要としているのか、検討していく必要があると思っている」、「まず実態を把握し、どういう対応が可能か各方面に相談して次回報告に備えたい」と答弁されました。マイノリティ女性当事者との懇談会の開催をお願いし、7月28日のJNNC代表との懇談の折にも、坂東男女共同参画局長(当時)に「今後、機会を設けていきたい」と同意を得ていました。マイノリティ女性と男女共同参画局長との懇談はいつ頃開催いたしますか?
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内閣府男女共同参画局 (山崎) |
政府代表の答弁は、男女共同参画会議の苦情処理監視専門調査会における統計情報に関する調査・検討の内容について女性のおかれた状況を客観的に把握するため統計情報の収集・整備にあたっては性別を把握することが重要だという観点を述べたものである。
意見交換については、従来より、広く意見を聞く機会として、女子差別撤廃条約に関わる「えがりて聞く会」を開催している。また、2003年5月には衆参女性議員による懇談会が開かれ、今回も女性議員の呼びかけにより意見交換の場が設けられ、また新たな立場の方々から意見を伺えることは大変貴重な機会であると考えている。
マイノリティ女性からの意見についても、今後とも、女子差別撤廃条約に関わる「えがりて聞く会」等の機会にだしていただければと考えている。
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マイノリティ女性 |
JNNC |
4) 現在まで女性政策の中にマイノリティ女性を意識した施策がなされていなかったことをかんがみ、今後そのような視点を女性政策の中にいれていくために、どのような取り組みを行われますか?具体的に考えられていないようであれば、まず、基本問題専門調査会などで議題としてとりあげ、討議することが必要だと考えますが、それは可能ですか?また、各種専門調査会にマイノリティ女性の代表や運動にとりくむ人を呼んで話を聞いたり、調査会の委員にそのような人を積極的に登用することも今後考えられますか?
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内閣府男女共同参画局 (山崎) |
最終コメントの内容を関係省庁に周知するために、最終コメントをすみやかに和訳し、各省庁の男女共同参画推進本部主管課に配布した。
また、2003年9月の男女共同参画会議において、関係各省大臣と有識者に対してもこの内容について報告を行った。
男女共同参画会議の苦情処理監視専門調査会において、「地球社会の平等開発平和への貢献」というテーマについて、今、調査・検討を行っているところだが、女子差別撤廃条約が重要だということで、最終コメントの勧告に対する取組みの方向性について関係各省庁から説明聴取を行ったところである。
内閣府としては、今後、専門調査会の調査・検討結果も踏まえつつ、しかるべき時期に関係各省庁に対して最終コメントへの対応状況について照会していく。
マイノリティ女性についてもその一環として、しかるべき時期に関係各省庁に対して最終コメントへの対応状況について照会することとする。
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マイノリティ女性 |
多原
(北海道ウタリ協会・札幌支部)
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マイノリティ女性についての4番目の質問をした。
アイヌ民族の女性は民族差別・女性差別という複合差別をうけている。日本で最下層の中の最下層とされていると言っても過言ではないと思っている。アイヌ女性は、自分たちの差別から逃れるために相手として自分たちの民族ではない人を選んだりし、そのことが尾を引いて、現在でも家庭のなかで差別の状況に置かれていたり、教育を受けられない状態にある。非常に細かく、厳しいことを言わないとなかなか分かってもらえないかもしれないが、アイヌの複合差別問題に初めて取り組んでみて、例えば、文法やローマ字を勉強してはじめて“TOYOTA”というローマ字が読めるようになった女性がいるというような状況にある。
「しかるべき時期に・・・」というような回答がなされたが、私たちは東京から非常に離れたところにいる。自分たちの状況が語られない、あるいは自分たちがどういう状況に置かれているかを把握していないアイヌ女性がいかに多いかということを分かっていただき、代表して話せる女性を教育することを、しかるべき時期ではなく、是非一刻も早く実現していただきたい。そして、山下さんが提案したような場に是非私たちの代表をいれていただきたい。
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マイノリティ女性 |
岸田
(部落解放同盟)
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マイノリティ女性についての3番目の質問について、「実態把握をしなければならない」と(政府代表が)答弁されたことを喜んでいる。
これまでの部落女性は学校にも行けず、肉体労働をしながら自力で字を奪いかえしてきた。そういう経過のなかで、せめて子どもにだけは、孫にだけは、次代をつなぐ若者にだけはと、教育・就職をがんばっているが、いまだ身元調査があり、この東京でも差別が頻発している。教育・就職でがんばりたくても身元調査で阻まれたり、愛し合っていても身元調査で結婚できないというような状況が今でもある。そして命を絶つこともある。
是非、内閣府は、人権をまもる、女性差別をなくす、という立場で、関係機関ではなく、内閣府が自ら実態調査−特に部落女性の立場の実態調査−をするよう切にお願いしたい。1993年に調査がされたが、女性の立場の調査ではなく、それ以降は一度も調査されていない。これまでのように黙っているのではなく、私たちも、私たちの立場について実態把握してほしいということを声を大にして言いたい。回答のとおり、是非実態調査をお願いする。
また、実態をわかっていただけるよう、懇談をお願いしたい。
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内閣府 |
(書面回答)
政府としてはジェンダー統計の整備は男女共同参画施策を推進する上で重要と考えており、平成14年度に男女共同参画会議苦情処理・監視専門調査会において、男女共同参画にかかわる情報の収集・整備・提供に関する調査検討を行った。
専門調査会での検討の結果は昨年7月にとりまとめられ、関係各府省庁に配布されており、統計情報の収集・整備は、現在、それぞれの施策を所管する各府省庁において、性別を把握する方向で進められているものと理解している。
次回報告書に盛り込む事項については、今後しかるべき時期に、関係各府省に照会しつつ、取りまとめることとしたい。
意見交換については、従来より、広く各界各層の意見を開く機会として、「女子差別撤廃条約に係るえがりて聞く会」を開催している。
マイノリティ女性からの意見については、今後も、こうした場に意見を出していただければと考えている。
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マイノリティ女性 |
梁
(在日本朝鮮人人権協会)
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朝鮮学校に娘を通わせている母親として、チョゴリを切られる朝鮮学校の女子生徒に対する調査もしていただけるのか伺いたい。
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意志決定分野における女性の参画
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JNNC |
1) 条約第2条の特に以下について、意志決定分野への女性の参画の観点から、「遅滞」の現状と原因、および今後の見通しを教えてください。
(a) 「男女の平等の原則の実際的な実現を法律その他の適当な手段により確保すること」
(b) 「差別を禁止する適当な立法その他の措置をとること
(f) 「女性に対する差別となる既存の法律、規則(中略)を修正し又は廃止するためのすべての適当な措置をとること
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内閣府男女共同参画局 (山崎) |
わが国においては、法体系上、日本国憲法の掲げる法の下の平等の措置は既になされているが、残された個別の点、例えば、民法上の男女の取扱いの違い、あるいは雇用の分野における男女差別の問題についても、現在検討が進められつつあると聞いている。
意思決定分野への女性の参画の遅滞については、2003年7月のNYでの審査においても、この10年、制度面では大きな進歩があったが、意思決定分野への参画については歩みが遅いと指摘されたのは事実である。
遅滞については、むしろ性別固定的な役割分担意識や女性の進出分野のかたより等、実態面によるところも大きいのではないかと考えている。そういうことから、あらゆる分野、特に指導的地位に女性の進出を促していくのが大きな課題だとの認識をもっている。
2003年4月、男女共同参画会議の女性のチャレンジ支援策の意見を受けて、男女共同参画本部においても、女性のチャレンジ支援策について、2020年までに社会のあらゆる分野において女性が指導的地位に占める割合を少なくとも30%程度になるよう各種施策を積極的に展開していくことが決定された。今後ともこのような取組みをしていきたいと考えている。
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意志決定分野における女性の参画
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JNNC |
2) 最終コメントは31パラグラフにおいて、審議会等への女性の参画が進んだことを歓迎しつつも、国会、地方議会、裁判官、外交官、市長、検察官、警察官等を含めた高レベルへの女性の低い参画を懸念しています。国は現状をどのように認識しているか、お聞かせください。
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内閣府男女共同参画局 (山崎) |
最終コメントにおいては、審議会等への女性の参画が進んだことを歓迎しつつも、国会、地方議会、裁判官、外交官、市長、検察官、警察官等を含めた高レベルへの女性の低い参画については指摘を受けた。
わが国の政策方針決定過程への女性の参画は、近年上昇しているものの、依然として低い水準にとどまっているということは我々も認識している。
この背景としては、固定的性別役割分担意識が社会・家庭に根強くあり、それに伴う慣行が多くの場で形成されているために女性が能力を十分に発揮する機会に恵まれていないこと、あるいは、女性の政策方針決定過程への進出の歴史が諸外国に比べて浅いため、まだまだ社会的なリーダーとなる女性の割合が高くなっていないこと等がその原因としてあげられるのではないかと考えている。
一方、2002年の「男女共同参画社会に関する世論調査」によると、女性が増えると良いと回答されている役職としては、国会議員・地方議会議員が63.4%と第1位で、その他にも、裁判官・検察官・弁護士が44.9%であり、国民の意識の中にも女性の参画の重要性が浸透しつつあるのではないかと思われる。
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意志決定分野における女性の参画
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JNNC |
3) 最終コメント32パラグラフでは、公的分野、特に高レベル分野における政策と意志決定において女性の参加の権利を実現するために、日本政府が条約第4条1項に基づいた暫定的特別措置を通じた方策を取ることを勧告しています。問題点をどのように認識しているか、今後の見通しを含め、お答えください。
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内閣府男女共同参画局 (山崎) |
たしかに、わが国の政策方針決定過程への女性の参画は近年やや上昇しているものの依然として低い水準にとどまっているということはあると思う。
この背景としては、固定的性別役割分担意識が根強く、それに伴う慣行が多くの場で形成されているために女性が能力を十分に発揮する機会に恵まれていないことや、女性の政策方針決定過程への進出の歴史が浅いため、社会的なリーダーとなる女性の割合が高くなっていないこと等があげられているところである。
一方、2002年の「男女共同参画社会に関する世論調査」によると、今後男女が社会で平等になるために最も重要なことという問いに対して、わが国の女性は、直接的には女性の参画を強制するような政策よりも、女性自身が力をつけるとともに、それを支援する施策の充実を求めるという回答が多くなっている。よって、強制的な特別措置をとるという合意はまだなされていないのではないかと考えている。
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意志決定分野における女性の参画
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JNNC |
4) 公職選挙法、政治資金規制法、および選挙制度をジェンダーの視点からどのような問題点を認識しているか、お聞かせください。また、政府の役割をどのように認識しますか。
国会における女性議員の割合は世界的に増加傾向にある中で、日本では衆参両院ともに減少しています。女性の政治参加を促進するため、すでに韓国など79カ国で法律改正などによりポジテイブアクションを取り入れていますが、日本政府のスタンスをお聞かせください。
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内閣府男女共同参画局 (山崎) |
選挙制度は、内閣府ではなく総務省の所管となっているため、内閣府が責任ある立場で回答することではないが、一般論でいえば、総務省において、基本法あるいは基本計画等にのっとって、適宜適切に検討し、問題点が確認されれば改善策が講じられているのではないかと考えている。
女性議員に関するポジティブ・アクションの導入については、政府というよりはむしろ国会において議論される方が良いと考えている。
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意志決定分野における女性の参画
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JNNC |
5) 2003年8月および11月の内閣府調査によれば、国の審議会等における女性委員の参画状況は、委員総数の年間19名増に比し女性委員は36名増、比率も1.8%増となっており、女性の登用が進んでいることが窺われます。各省の数値目標は達成された2省を含め上昇しています。しかし、30%を達成した文部科学省すら今後の目標を「引き続き30%以上を維持する」「すくなくとも20%以上とするよう努めること」としている。『チャレンジ支援策』の述べる30%達成目標との関連を踏まえ、今後の日本政府としての数値目標及び具体的な行動計画について、お聞かせください。
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内閣府男女共同参画局 (山崎) |
2003年9月末現在の国の審議会等における女性委員の割合は、26.8%で、一昨年に比べて1.8%の増加になっている。個別の省庁別にみると、文部科学省と農林水産省は、目標の30%を達成しているという状況にある。
今後、国の審議会等における女性委員の目標達成に向けて各省庁より積極的な対応をお願いしているところであり、2005年度末までに目標の30%の達成を果たしていきたいと考えている。
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意志決定分野における女性の参画
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JNNC |
6) 国の審議会等について、「職務指定領域」の参画率を上げるためにどのようなことを考えていますか。「団体推薦」の功罪についてのご見解をお聞かせください。「その他」領域について、内容を教えてください。
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内閣府男女共同参画局 (山崎) |
国の審議会等の構成において、法律等で定められた職務指定委員が占める割合は、2003年9月末現在で3.8%となっており、国会議員・地方公共団体の長の占める割合が高くなっている。団体推薦については、専門的な知識を有し、審議会の運営上欠かせない団体として法律等で定められているものと認識している。団体推薦委員が占める割合は、2003年9月末現在で5.8%で、比率は年々低下している。「その他」の領域については、職務指定・団体推薦委員以外の委員で、学識経験者であり、この割合が一番多く、90.4%を占めている。
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意志決定分野における女性の参画
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JNNC |
7) 立法・司法関係者への条約徹底をどのように進めるか。委員会の勧告をふまえれば、高レベルの分野の政策決定者の理解の速度を速め、深化させるためには実効ある手立てが必要です。従来の方法ではその目的を果たせていないがいかがお考えですか。
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内閣府男女共同参画局
(山崎)
法務省 (内野)
法務省・刑事局
(島戸)
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(内閣府−山崎)
内閣府としては、条約の内容を広く周知するために、ホームページに条約の全文を掲載しているほか、日本の条約実施状況報告、女子差別撤廃委員会からの最終コメントについても日本語・英語で掲載している。実施状況報告、最終コメントの内容については、聞く会の開催、あるいは広報誌で紹介する等により広く周知を図っているところである。
今後ともあらゆる機会を通して立法・司法関係者を含め国内における条約等の周知徹底を図っていきたいと考えている。
(法務省−内野)
裁判官に関しては、裁判所が啓発活動を行っている。具体的には、司法研修所における研究会等で具体的な事件についての事例研究をしている。また、DV防止法については、大学教授による講演等も行っている。加えて、司法修習生のカリキュラムのなかにジェンダー教育が組まれている。
(法務省・刑事局−島戸純)
警察官への教育は、任官後数回にわたり、段階に応じて、男女共同参画あるいは女性の被害者の保護の視点から専門家を招くなどして研修を行っている。今後はさらにこれらの研修等を充実させていきたい。
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司法関係者への教育
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野崎 (均等待遇アクション2003)
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自分自身が差別裁判の原告であるため非常に気になるが、司法関係者へのジェンダー教育はどのような形で行われているのか?義務化されているのか?どれくらいの頻度で行われているのか?
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法務省
(内野)
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裁判官の研修としては、判事補3年目実務研究、判事補6年目実務研究、判事任官者実務研究会が定期的に実施されているもので、それらの中でジェンダー教育がなされている。
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司法関係者への教育 |
上野
(JCLU)
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司法関係者へのジェンダー教育については、特に、裁判所による司法研修所での司法修習生に対する研修の中で行われるとの説明がなされるが、司法研修所で実際に教鞭をとっているJCLUの理事らによれば、司法研修所におけるジェンダー教育は、1.5年間で3コマ程度しか実施されていないという。この点について、教育を拡充する方向性はあるのか?
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法務省 (内野)
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コマ数を増やすべきだという意見について、少年事件や家事事件の問題研究を通じてジェンダーに関する講義も行われていると聞いているが、ご指摘の趣旨を裁判所へ伝えたい。
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被害者の保護
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大津
(HELP)
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法務省(刑事局・島戸)の答弁の中で、「被害者の保護」への言及があったが、これについて具体的な方策があるのか?
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法務省・人権擁護局 |
(書面回答)
近年法律が整備された事項としましては、性犯罪の被害を含む犯罪被害者への適切な配慮を確保し、その一層の保護を図るため、及び被害者等の心情を尊重し、その被害の回復に資するために、平成12年5月.刑事訴訟法(昭和23年法律第131号)及び検察審査会法(昭和23年法律第147号)が改正され、証人尋問の際の証人への付添い、証人尋問の際の証人の遮へい.テレビモニターを通じて証人尋問を行うビデオリンク方式による証人尋問及びその状況を記録した記録味休の取調べ、性犯罪の告訴期間の叔廃、被害者等による心情その他の意見の陳述などの措置が定められるとともに、犯罪被害者等の保護を図るための刑事手続に付随する措置に関する法律(平成12年法律第75年)が制定され被害者の公判手続の傍聴並びに公判記録の閲覧及び謄写、民事上の争いについての刑事訴訟手続における和解が定められました。また、同年11月には少年法(昭和23年法律弟168号)が改正され、家庭裁判所における被害者側の意見の聴取、少年審判結果等の通知、被害者の審判記猿の閲覧及び謄写が定められました。
このほか、検察庁では、平成11年4月1日から、被害者に対し、検察庁における事件の処理結果や公判期日、刑事裁判の結果などを検察庁から通知する制度を全国統一の制度として実施し、また、平成13年3月1日から、被害者やその家族に受刑者の出所情報を通知する制庫を、同年10月1日からは、被害者が同じ犯人から再び被害を受けることを防止し、その保護を図るため、受刑者の釈放予定に関する情報の通知制度をそれぞれ導入しています。また、全国の地方検察庁に被害者支援員を配置し、被害者に対する相談や各種情報提供、法廷への案内・付添いなどの業務を行っているほか、必要に応じ、カウンセリングを行っている被害者支援機開を紹介するなどしています。"
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意志決定分野における女性の参画
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JNNC |
8) 昨年12月24日、大阪高裁で住友電工裁判の和解が成立しました。裁判長の勧告文章は冒頭に「国際社会においては、国際連合を中心として、男女平等の実現に向けた取組みが着実にすすめられており、女性がその性により差別されることなく、その才能及び能力を自己の充足と社会全体のために発展させ、男女性女性が共に力をあわせて社会を発展させていける社会こそが真に求められている平等社会であることは、既に世界の共通認識となっているというべきである。」と書かれています。このように、国際的な視野が、女性差別の撤廃には不可欠であると考えます。今後、訴訟において女性差別撤廃条約の趣旨がどのように活用されていくべきであると考えますか。
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28 |
JNNC |
9) 女性指導者育成プログラムおよび、啓発キャンペーンについてのご見解と見通しをお聞かせください。
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内閣府男女共同参画局 (山崎)
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内閣府においては、男女共同参画を推進するために国・地方公共団体の連携の下に、各種研修・フォーラム・イベントの開催、あるいはポスター・ビデオ等のさまざまな広報啓発物の開発を行っている。また、新たな試みとして、1998年度から男女共同参画ヤングリーダー会議を開催している。
今後とも、男女共同参画に関する広報・啓発、指導者の養成に最大限力を尽くしていく所存である。
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意志決定分野における女性の参画
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永井
(北京JAC) |
女性の意思決定分野における参画に関する質問では、今回の勧告を受けて、今まで内閣府が施策としてあげていたこと、あるいはこれまでの北京JACからの質問に対する回答の範囲を超えた答弁をいただけるものと期待していたが、従来と同じでがっかりした。
最終コメントの31、32において、CEDAWは議会の参画率の低さを懸念しており、それを増加させるための暫定的特別措置の実施を勧告している。そのことについて、内閣府としてはどう活かしていくかを伺いたかった。
このような勧告がでた背景には、6カ国が女性の政治参画について意見を述べ、選挙制度の改正が女性の参画率を低めたと検証したことがある。もし選挙制度が問題であるならば、北京行動綱領に「選挙制度によって女性の進出が妨げられるならば、検証すべきである」ということが政府の責務としてあげられている。「議会や政党の考えるべきこと」という今までの説明から一歩踏み込んで、制度としてジェンダーの視点で検証することが必要ではないかと思う。このことについて一歩踏み込んだ対応をしていただきたい。"
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DV防止法
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JNNC |
1) CEDAWの最終コメント25、26パラグラフでは「身体的暴力以外の形態の暴力に適用されないことを懸念する」としたうえで、「DV防止法の対象を拡大して多様な暴力の形態を含めること」を勧告していますが、現在、参議院の「共生社会に関する調査会」で改正作業が進んでいる「DV法改正案」にどのようにこの趣旨が反映されていますか。例えば脅迫行為などの精神的暴力は適用されるようになるのでしょうか。
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31 |
JNNC |
2) DV防止法については更に、「暴力を防止し、被害者への保護・支援その他のサービスを提供し」「委員会の一般的勧告19に沿った政策を実施すること」を勧告していますが、これを受けてDV防止法の規定をどのように改正しますか。
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3) DV防止法改正の具体的な内容、日程を明らかにしてください。
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内閣府男女共同参画局
(山崎) |
これらについては、参議院の共生社会に関する調査会のプロジェクト・チームにおいて改正のための検討が行われているところであり、その内容等についてはしかるべき時期に参議院から公表されるものと考えており、現時点では政府として回答できる立場にはないのでご理解いただきたい。
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人身売買(トラフィッキング)
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JNNC |
1) CEDAWの最終コメント27、28パラグラフでは「女性と少女の人身売買に取り組むための包括的な戦略を策定し、加害者に対する適切な処罰を確実にするためにこの現象を体系的に監視し、被害者の年令や出身国を反映するデータを収集することを求める。」としています。
これを受けて、被害者の年令や出身国を反映するデータを収集についてはどのようにしますか、具体的に明らかにして下さい。"
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警察庁・生活安全局 生活環境課 (山本) |
警察庁では、トラフィッキングに関しては、3つの問題があると認識している。
第1に、トラフィッキングに関する一般の人びとの認知があまりにも少ないこと。また、警察自体の認知も少ないこと。周知のために、警察官への周知啓発ビデオ配布や検討会の開催などをしてきた。
第2に、検挙があまりに少ないこと。例えば、検挙数は、20事件の41人、うちブローカー8人という少なさである。検挙を増やすために、2003年にはじめて全国で担当者に対する研修会を設けるなどし、対応策を講じている。
第3に、被害者の女性が被疑者として取扱われること。なぜ逮捕されなくてはいけないのかという率直な疑問がある。関係省庁と連携をとって、早急な対応をはかっていきたい。
以上を踏まえて答弁したい。
警察庁は、2000年に全国の都道府県警にデータ収集の指示をし、2003年には、より詳細なデータの収集を指示した。その結果、2000年から2003年までの4年間で、被害者は計307人。年代別では、10代が22人(7%)、20代が217人(71%)、30代が68人(22%)。国籍別では、タイの方が最も多く、173人(56%)、次いでコロンビアの方が53人(17%)、その他台湾の方等。このようなデータ収集により努力していきたい。
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人身売買(トラフィッキング) |
JNNC |
2) また、「人身売買に関する議定書」で定める、被害者に対するカウンセリング、居住場所、教育、医療及び適当な場合には短期あるいは長期の在留資格の付与についてどのようにしますか、具体的に内容、日程を含めて明らかにして下さい。
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法務省・入管管理局
(藤岡)
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(法務省−藤岡)
入管法においては、退去強制事由に該当する者については、退去強制手続きをとることになっており、退去強制令書が発布された者は、速やかにその本国へ送還することになっている。しかし、退去強制事由に該当する者であっても、在留を希望する理由、あるいは、家族の状況等を総合的に考慮し、個々の事案に応じて特別在留許可を与えるといった対応をしている。
トラフィッキングの被害者は、一刻も早く本国へ帰国を希望する場合がほとんどだが、退去強制事由に該当する者であっても、本人が在留を希望する場合には、トラフィッキングの被害者であるということが在留を特別に許可するにあたっての考慮すべき事情のひとつとなっている。
退去強制手続きにおける取扱いについて、帰国を望んでいる者については、本人の希望を最優先し、本国への送還を迅速に行っている。退去強制手続きは、身柄を収容して行うというのが入管法に規定されている原則であるが、トラフィッキング被害者等、本人が自ら帰国を希望して当局に出頭してくる場合には、事実上収容することなく出国をできるようにするという配慮を行っている。
また、例えば、退去強制される者に未払い賃金があるような場合には、その賃金の回収を行ったり、事実上送還をひかえたりしている。あるいは、帰国を希望していないために手続きに非常に時間がかかるような場合には、仮放免という制度を使って手続きを進めている。
悪質なトラフィッキング被害者で、証人として捜査・起訴に貢献する可能性のある者については、領事館の協力の下に仮放免を行った上で、NGO等と協力し、被害者の人身保護に重点を置いた枠組みを検討し、実施することとしている。
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人身売買(トラフィッキング)
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JNNC |
2) また、「人身売買に関する議定書」で定める、被害者に対するカウンセリング、居住場所、教育、医療及び適当な場合には短期あるいは長期の在留資格の付与についてどのようにしますか、具体的に内容、日程を含めて明らかにして下さい。
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警察庁・生活安全局 生活環境課 (山本)
厚生労働省
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(警察庁−山本)
できるかぎり女性警察官が対応し、心理カウンセラーの紹介等を行っていくようにしている。トラフィッキング被害者女性が被疑者として取扱われないように、都道府県警の意見を踏まえて、現在、関係省庁と調整中である。
(厚生労働省)
各都道府県に設置されている婦人相談所において、売春等を強要される恐れのある外国人の被害女性の相談に応じ、緊急に保護を要すると思われる場合は、婦人相談所の一時保護所において一時保護を行っている。入国管理局等との連絡及び一時保護・相談に必要な通訳の経費等は、婦人相談所の運営費として計上して対応している。
トラフィッキング被害者に限定できないが、2001年度に婦人相談所の一時保護所で一時保護した要保護女子外国人は208名で、外国人以外を含めた総数4823名のうち、およそ4.3%であった。
トラフィッキングの実態把握については今後検討したいと考えている。
通訳費用としては、2003年度には、284万円の予算を確保したが、この具体的な実績の内訳等は手元にない。今後明らかにしていきたい。
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36 |
人身売買(トラフィッキング)
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JNNC |
3) 「加害者に対する適切な処罰を確実にするために」ブローカー、雇用主、国際的な人身売買組織に対する処罰および国際的な協力体制についてどのようにしますか、具体的に内容(具体的対策、包括的な戦略の策定など)、日程を含めて明らかにして下さい。
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警察庁・生活安全局 生活環境課 (山本)
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基本的には、都道府県警に対して、捜査徹底の指示をしている。海外在住の日本人ブローカーについては、退去強制処分等の措置をはかっている。国際的な協力については、警察庁もできるかぎり国際的な場に参加したいとの考えから、2003年のCEDAWの審査にも代表を派遣した。現在、警察庁では、生活安全局生活環境課が、大使館や国際機関のカウンターパートとなっており、2003年12月には、関係する22ヶ国の大使館や国際機関のコンタクトポイントを設置して、情報の収集等にあたっている。
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人身売買(トラフィッキング)
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JNNC |
4) 人身売買に関する日本の法制の最大の問題は、現行国内法に人身売買という行為そのものを定義した上で、一般的にこれを違法として禁止する規定がなく、売春周旋者やブローカー達に対して、不法労働者の斡旋に対する軽い罰則のみが適用されるだけで、ほとんどの場合刑事罰にならないところにあります。逆に、不法就労は刑事罰の対象となるため、警察や検察は、性産業に従事する外国人女性を不法移住労働者としてとりしまり、人身売買の被害者としてその人権を守れていません。ブローカーや売春周旋者を有罪とし、人身売買の被害者の人権と安全を守るための国内法の制定が望まれますが、法制定にむけて政府の努力は?そのような法制定まで、どのような暫定的措置が可能ですか?
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警察庁・生活安全局 生活環境課 (山本)
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残念ながら、現時点では、法令上抵触してしまう場合には、トラフィッキングの被害者女性を被疑者として取扱わざるをえない現実がある。したがって、現時点では、個々の事件ごとに、確認された事実にしたがって取扱いを決めている。しかし、警察庁としては、トラフィッキングの被害者に対して、なんとか被害者としての取扱いができないのかと思っている。そのためには、法的・実務的な問題があるが、関係省庁と調整を図っていきたいと考えている。
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人身売買(トラフィッキング)
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大津
(HELP)
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法務省(入管管理局・藤岡)が、トラフィッキング被害者女性の多くは、不法就労を理由に退去強制処分の対象となった場合、帰国を希望すると答弁されたが、それら被害者のうち、一体どれくらいの人が、退去強制手続きにおいて、帰国・在留の選択肢を与えられていたのか?
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法務省・人権擁護局
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(書面回答)
入管法に定める退去強制の手続は、入国警備官の違反調査にはじまり、入国蕃査官の審査、特別審査官の口頭審理及び異議申出に対する法務大臣の裁決の三審制をとり、退去強制の対象者である外国人の適正手続が保障される仕組みになっています。つまり.在留特別許可を希望する場合等を含め退去強制されることに不服がある場合には、入国審査官の認定に異議があるものとして口頭審理を請求することができ、同様に特別審理官の判定に異議があるときは法務大臣に対し意義を申し出ることができます。そして、最終的に、法務大臣は、退去強制事由に該当すると認める場合であっても、特別の事情があると認めるときは、在留を特別に許可することができることとなっています。
当該外国人は.こうした三審制の各段階において、帰国を希望するか、又は我が国での在留を希喝するかを事実上表明することが可能であり、その上で所要の手続が行われています。"
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39 |
人身売買(トラフィッキング) |
大津
(HELP)
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退去強制手続において、入国警備官が、トラフィッキング被害者女性の未払い賃金の回収に協力しているとのことだが、具体的な件数を明らかにしてほしい。
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法務省・人権擁護局 |
(書面回答)
未払い賃金の回収に協力した件数とは、収容後、被収容者の申し出により雇用主等に対して電話をするなど、未払い賃金の回収こ協力した件数で、平成14年には、約8、300件(8、290件)である。"
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40 |
人身売買(トラフィッキング) |
大津
(HELP) |
どれくらいの女性たちが入国し、またその後帰国したのかといった、トラフイッキング被害者女性に関するデータは把握しているか?
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法務省・人権擁護局 |
(書面回答)
法務省入国管理局においては、トラフイッキング事案の把握の一環として、入管法違反者の退去強制手続における違反調査の際に、トラフイッキング被害者の把握を行うこととしています。2月には、被害者の実態の正確な把握のため統計調査を行うこととしているほか、警察との間で、また、被害者が多いと思われる出身国の大使館との間で、自国民のトラフイッキングの状況、NGOとの連携、入国管理局との協力関係の在り方等について、情報交換を行っており、今後も継続して行うこととしています。"
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人身売買(トラフィッキング) |
大津
(HELP) |
タイのトラフィッキング被害者の支援団体からHELPへ、日本でトラフィッキング被害にあっているタイ人女性に関する詳細な情報が寄せられたため、HELPが警察へ届けたが、結局失敗に終わったという事例がある。場所もある程度確定できているにもかかわらず失敗してしまうのはなぜなのか?このタイの団体からは、二度とHELPにも日本の警察にも頼まないと、きついお叱りを受けた。今後は、海外の団体や警察とより協力して問題解決にあたりたいので、協力を願いたい。
トラフィッキング被害者のなかでも、自ら逃げ出した女性は、例えば、大使館に駆け込み、その後HELPに来るということが可能だが、警察につかまった場合には取扱いが違っている。逃げ出した女性とつかまった女性とは一体何が違うのか?被害者に個別に聞いてみると、架空の借金・強制的な売春・自由の剥奪という状況は同じである。自分で逃げ出すということがどんなに大変なことかを良く考えた上で、警察の一斉検挙を通じてつかまった女性についても同じ取扱いをするよう見直してほしい。
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警察庁・生活安全局 生活環境課 (山本) |
トラフィッキング事犯の中でも、直ちに被害者女性を救出しなくてはならない事犯と、うまくブローカーの検挙につなげていかなくてはいけない事犯という2つの見極めが非常に難しい。1箇所の摘発をすると、その周辺の類似形態の店がすべて逃げてしまうという問題がある。たしかに、警察が判断を誤ったり、相手側に警察の動きを察知されて逃げられてしまったりという問題があるかもしれないので、この問題については、都道府県警の担当者等と率直に議論していきたい。
取扱いの不均衡については、おっしゃるとおりだと思う。警察庁としては、各都道府県警に対し、具体的な事案(被害者女性の話)に応じた対応を徹底するよう、一定のルール、対応マニュアルのようなものを作成するべきだと考えている。
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人身売買(トラフィッキング)
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高橋
(売買春ととりくむ会)
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慈愛寮を退寮した2人の女性が、ある特定の男性から性的・金銭的な被害を受けたという情報を入手したため、所轄の警察に届けたが、結局対応してもらえなかった。名刺まであり、特定できている加害者に対して警察が何もしないということを、一市民として不満に思っている。
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警察庁・生活安全局 生活環境課 (山本) |
たしかに、警察署、警察官の理解が足りず、対応に問題があることがあると思う。この点については、率直にお詫びし、現場の警察官の理解の徹底のために、今後より一層教育に努めていきたい。
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人身売買(トラフィッキング)
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原 (IMADR-JC)
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強かん罪については、CEDAWから勧告がだされ、現行の懲役2年から3年への改正の方向に動いているが、人身売買については、いまだに行政罰のみであり、これを厳しく禁止する法律がない。人身売買禁止法の制定が必要だということを、各省庁がそれぞれの立場で訴え、力を結集してその実現にあたっていただきたい。
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警察庁・生活安全局 生活環境課 (山本) |
現時点では、まず、現行法令による対応の可能性について議論しているところ。例えば、現行法令であっても、罰則を積み重ねることにより重い量刑をかすことができないのかといったことについて、都道府県警からの意見を聞きながら、関係省庁と議論している。
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大津
(HELP)
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婦人相談所でトラフィッキング被害者の保護をしているとのことだが、全国で何人が保護されたのか?現実の問題を本当に把握しているのかを伺いたい。
HELPは、全国で2つしかない、人身売買の被害者女性のための民間シェルターのうちのひとつであり、人身売買の被害者女性を保護しているのはここだけである。最近では、HELPは、婦人相談所には人身売買の被害者女性の保護を頼むことはできないとの考えから、全国の民間シェルターに保護の要請・依頼をしているくらいである。
よって、厚生労働省として、真に全国の女性相談所において、どれだけの人がどのようなケアを受けてきたのかを調べていただきたい。
東京都の場合には、女性の家HELPに対して補助金を付与してくれているが、そのほかには、厚生労働省・国から一切援助はいただいていない。被害者の方たちが帰国するまでにかかった費用等について、被害者保護の観点から、厚生労働省として今後真剣に考えていただきたい。
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原 (IMADR-JC)
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現在、婦人保護施設等では、DV被害者の受け入れをしているため、さらに人身売買被害者の受け入れまではできないと拒絶されてしまう。さらに、被害者女性が外国語しか話せないため、実質的に職員が対応できない状況がほとんどである。このような実態を把握していただき、通訳費用が必要である場合の対応等について検討し、現実的な方策をたてていただきたい。
通訳費用を負担しているとされているが、現実に対応されていない事例がある。運用事例を具体的に明らかにしていただきたい。
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「慰安婦」問題
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JNNC |
1) 勧告が発せられてから半年が経とうとしていますが、「永続的な解決策」もしくは「最終的に解決するための方策」(政府仮訳)を見いだすためになされた努力についてご説明ください。検討会議が開かれていれば、出席した省庁・担当課、議論された内容についてご説明ください。なんの努力もなされていない場合は、被害者が次々に亡くなっている現状を認識しながら、何故なされないのか、阻害要因をご説明ください。
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外務省・地域政策課
(坂野)
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問題とされているのは、これまでアジア女性基金で対応してきたものの、基金を受け取った方と受け取っていない方がいるということだと思うが、これについては、CEDAWから勧告が出される以前から様々な場で議論がなされてきている。
「慰安婦」問題も含めた補償の請求等については、サンフランシスコ平和条約で対応してきたというのが政府の立場である。その上で、「慰安婦」問題については、女性の名誉・尊厳を深く傷つけたということで、政府としてお詫びと反省を表明しており、アジア女性基金による対応が最善であるとの考えから事業を行っている。
基金の一部を使用したインドネシアにおける事業は現在も続いており、また「慰安婦」問題の反省から女性の尊厳に関わる事業が進められている。基金の事業には多くの国民から募金がされており、そこにあらわれる日本国民の反省という真摯な気持ちを理解してもらえるように最大限努めていくというのが政府の立場である。
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47 |
「慰安婦」問題
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JNNC |
2) 「慰安婦」問題に関連する国連勧告を実現するために、関わる省庁・部署をご説明ください(CEDAW、社会権規約委員会、ILOそれぞれ)。
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外務省・人権人道課
(本城)
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女子差別撤廃条約・社会権規約は、外務省(国際社会協力部)人権人道課の所管。ILOは、外務省(国際社会協力部)専門機関行政室と厚生労働省の所管。「慰安婦」問題一般は、内閣府および外務省地域政策課の所管。
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「慰安婦」問題
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渡辺
(VAWW−NET)
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「慰安婦」問題については、内閣府は所管ではなく、全部外務省が所管ということか?
女性差別撤廃条約と社会権規約のそれぞれの担当課とどのような議論をどれくらいされているか?
インドネシアの事業だけが残っているということだが、調査の結果、その施設にはひとりもいないことが分かっているし、先日の内閣委員会の論議の中では、基金を受け取っているのは40%のみだということも明らかになっている。これではダメなんだと何度も言われているということをもう一度認識していただきたい。
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外務省・人権人道課
(本城)
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90年代はじめに行われた「慰安婦」問題についての調査については内閣府の所管で、その他は外務省地域政策課の所管。訴訟や教科書問題等もあり、所管は必ずしも外務省のみとは限られないが、条約関連についていえば外務省の所管である。
それぞれの国際機関の担当課がある・・・。
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民法改正
@婚外子差別について
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JNNC |
CEDAWの最終コメント35、36パラグラフでは「民法の中にも現在も依然として差別的な条項が残っていることに懸念を表明する。その中には、婚姻最低年令や、離婚後の女性が再婚するために必要な待婚期間、および結婚した夫婦の氏の選択に関する条項が含まれる。婚外子に対する戸籍と相続権に関する法律および行政実務上の差別」について懸念を表明し、「民法の中にいまだに残る差別的な条項を削除し立法や行政実務を条約に適合させることを求める。」としています。
CEDAWの審議の中では「家族法における差別を解消するための民法改正(待婚期間、婚姻適令、選択的夫婦別姓、婚外子差別)について、前回の審議時に日本政府は問題解決を行うことを約束したが、差別問題は継続している。」「民法を改正することは世論の如何にかかわらず条約上の義務である。」と委員から指摘されています。
以下、民法改正について具体的にお聞きします。
1) 婚外子への相続規定は差別であると女性差別撤廃委員会から指摘され、撤廃が求められていますが、どう受け止め、どのように実現していく計画ですか。
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法務省
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(書面回答)
嫡出でない子の相続分の平等化等は、家族の在り方と関連する重要な問題であるから、それぞれの国の伝統、社会事情、国民感情などをも考慮して検討されるべきものであります。
したがって、この問題に関する民法改正は、国会における議論、関係する裁判における最高裁判決、人権に関する諸条約によって設置された委員会からの勧告などを通じて、各界各層における議論が深められ、大方の国民の意見が一致した段階で行われるべきものと考えております。
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50 |
@婚外子差別について |
JNNC
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2) 婚外子に対する戸籍の続柄記載について、委員会から差別であると指摘され、懸念が表明されました。このことについて、政府はどう受け止めていますか。差別記載を撤廃する考えはお持ちですか。
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法務省 |
(書面回答)
戸籍は、国民の親族的身分関係を登録・公証する唯一の公簿であり、個人の親族的身分関係及び身分関係の変動を統一的に把握し、これを正確に記載することが戸籍制度の目的であります。
戸籍法は、実定法たる民法によって規定される親族的身分関係を公証するための手続等を定めたものであり、法律婚主義を採用し、嫡出子と嫡出でない子について、民法(親族法・相続法)上異なる法的効果を認めている現行法の下では、この両者の区別を正しく表示することが必要かつ合理的であり、差別には当たらないものと考えております。
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51 |
@婚外子差別について |
JNNC
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3) 出生届の差別記載強要について、記載を拒否した場合でも、出生届を受理し、国籍の登録を保証する方向に改善していくべきですが、政府はどうお考えですか。
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法務省 |
(書面回答)
戸籍に関する届出は、戸籍記載の原由となるものであるから(戸籍法第15条)、届書には戸籍に記載する上で必要な事項と記載することが要求されます(戸籍法第29条、第30条、第49条)。
父母との続柄欄の記載は、男女の別の記載を含み、また、その記載によって出生届書の出生子と出生証明書の出生子の同一性を判断する上で、重要な事項であり、その記載を欠いた出生届を市町村長が便宜的に受理すべきではありません。
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52 |
@婚外子差別について
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JNNC
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4) 母が外国籍の国際婚外子の国籍について、出生後(最低でも出生と同時の認知)の認知による日本国籍の取得を認めるべきですが、政府はどうお考えですか。
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法務省 |
(書面回答)
1. 出生後に、父母の婚姻及び父からの認知により嫡出子の身分を取得した場合には、一定の要件を満たしていれば、法務大臣に対する届出により、届出の時に日本国籍を取得することができます(国籍法第3条)。
要件:
@ 父母の婚姻及びその認知により嫡出子たる身分を取得したこと。
A 子が20歳未満であること。
B 認知をした父が子の出生時に日本国民であったこと。
C 認知をした父が現に日本国民であること(認知をした父が死亡しているときは、その死亡の時に日本国民であったこと)。
D 子が日本国民であった者でないこと。
2. 帰化により日本国籍を取得することができます(国籍法第4条第1項)。帰化の一般的な要件は、国籍法第5項に規定されています。
要件:
@ 5年以上日本に住所を有すること(住所要件:同条第1項第1号)。
A 20歳以上で本国法によって能力を有すること(能力要件:同条第1項第2号)
B 素行が善良であること(素行要件:同条第1項第3号)
C 自己又は生計を一にする配偶者その他の親族の資産又は技能によって生計を営むことができること(生計要件:同条第1項第4号)。
D 原則として、国籍を有せず、又は日本の国籍の取得によって、その国籍を失うこと(重国籍防止要件:同条第1条第5号)。
E 政府を暴力で破壊することを企てたり、主張する団体を結成したり、若しくは加入したことがないこと(憲法遵守要件:同条第1項第6号)
以上の要件を備える外国人でなければ、法務大臣は帰化を許可することができないとされています。
日本人男性から、出生後に認知を受けた子については、認知により日本人男性との間に法律上の父子関係が生じており、日本人の実子として、帰化の要件のうち一部が緩和されています。
国籍法第8条第1条の規定により、「日本国民の子(養子を除く)で日本に住所を有するもの」については、国籍法第5条にある、住所要件、能力要件、生計要件を備えない場合でも、帰化を許可することができます。
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53 |
@婚外子差別について |
加藤
(なくそう戸籍と婚外子・交流会)
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父親ではなく、母親が外国籍である場合にかぎって胎児認知が必要だというのは差別ではないのか?
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54 |
@婚外子差別について |
加藤
(なくそう戸籍と婚外子・交流会)
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胎児認知が必要だということを知らない人がほとんどである。これを周知するために、法務省としてはどのような努力をしているのか?
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法務省 |
(書面回答)
法務局・地方法務局及び市区町村窓口において、適切に相談に応じています。
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@婚外子差別について |
堀口
(JAIWR)
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国籍法の婚外子の胎児認知の問題に関して、出生時に確定的に国籍が定められるべきだと答弁されたが、それでは、いわゆる民法の準正のように、子の出生後に法律婚をした場合にはどうなるのか?(日本人父からの認知が、子の出生前であるか子の出生後かにより、子の日本国籍の取得の有無に差があることは、差別ではないか。)
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法務省・民事局
(自見)
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(口頭及び書面回答)
出生による日本国籍取得の要件は、国籍法第2条に規定されています。同法第2条第1号は、日本国籍の生来的な取得について父母両系血統主義を採用したものであり、子の出生時に日本人の父又は母と法律上の親子関係があることをもって国籍を付与しようとするものであります。
生来的な国籍の取得はできる限り子の出生時に確定的に決定されることが望ましく、出生後に認知されるか否かは出生の時点で未確定であることから、国籍法第2条第1号が、出生後に日本人父から認知された子に、出生時にさかのぼって法律上の父子関係が存在すると認めず、出生後の認知だけでは日本国籍の生来的な取得を認めないとしていることには、合理的な根拠があります。
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56 |
A離婚後に女性のみに求められている待婚期間及び夫婦別姓について |
JNNC |
1) 女性のみに求められている離婚後の待婚期間の撤廃について、女性差別撤廃委員会より差別であると指摘され撤廃が求められていますが、この勧告を政府はどう受け止めていますか。撤廃する考えはお持ちですか。
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57 |
JNNC |
2) 委員会から差別であると指摘された夫婦同氏強制について、夫婦の氏の選択をどう実現していく予定ですか。また、どのような内容で実現するおつもりですか。
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58 |
JNNC |
3) 婚姻最低年齢の女性への差別について、撤廃が求められていますが、この勧告を政府はどのように受け止めていますか。また、どのように実現していく計画ですか。
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59 |
B民法改正の実現に向けて
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JNNC |
1) 委員会から求められた民法改正の実現について、どのような考えを持っていますか。実現に向けたスケジュールはどのようになっていますか。
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法務省・民事局
(篠原)
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いつもと変わらない回答となるかもしれないが、委員会から求められた民法改正の実現については、日本が締結した条約に基く機関からの勧告ということで非常に重く受け止めていることは間違いない。
勧告内容の実現の方策については、平成8年の法制審議会答申において具体的な提言がなされている。法務省としては、その内容を内閣提出法案というかたちで国会に提出したいと考えているが、意見が大きく分かれているような問題もある。家族のあり方を反映する重要な問題であるため、大方の意見の一致をみた段階で提出する見通しであり、現時点では慎重に検討している状況である。"
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60 |
B民法改正の実現に向け |
JNNC |
2) 委員会や他の人権機関からの勧告を、法改正に向けて世論喚起や国会議員への働きかけに用いるべきではないかという委員からの指摘をどう受け止めていますか。今後法改正に向けて、勧告を世論喚起や国会議員への働きかけに活用していく考えはお持ちですか。
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法務省・民事局
(篠原) |
勧告の発表の仕方に関する質問について、勧告はこの問題を議論するうえで重要な資料であると認識している。民法改正にかぎらず、勧告の内容については、内閣府のホームページ等で周知が図られている。そのなかで、一定の議論の方向性がでてくるのではないかと期待している。
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61 |
民法改正
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山下
(JAIWR)
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法務省は、これまでに行われた国連の女性差別撤廃委員会での審議に一度も出席されていない。ところが、これは条約の実施に関する審議であり、法と最も関わりをもっているのが法務省であるため、今回も一番多くの質問が法務省にだされている。なぜ法務省はCEDAWの審議に出席しないのか?
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62 |
山下
(JAIWR)
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民法改正の問題については、「96年法制審議会の答申がでているが、国内の意見が分かれているので進んでいない・・・」という説明があったが、これは法である。例えば、女性差別撤廃条約の16条(g)には、明確に、夫婦の氏の選択について平等でなければいけないという法文がある。また、CEDAWでは、ショップシリング委員(ドイツ)から「条約は社会システムと慣行を変えるものだ。コンセンサスができあがるのを待つのではなくて、法が社会を変えることを認識すべきである。」という意見や、メランダー委員(スウェーデン)から「法制度は社会を変える一助になる。立法措置は現実を変えるという効果をもたらす。」という意見がだされたり、「女性差別撤廃条約は日本国内において一体どういう位置付けになっているのか?」という質問がだされている。日本が条約を批准した国であるということを前提において考えていただきたい。つまり、世論調査の結果ではなく−世論調査の結果でも夫婦別姓への賛成は5割を超えているが−条約という法制度をまもることを前提として議論をする必要があると思う。
加えて、もうひとつCEDAW委員の発言をご参考までに紹介したい。例えば、ショップシリング委員は、「選択議定書を批准すべきだ。選択議定書は司法の女性差別を撤廃しようとする努力を支援するものであって、むしろ司法権の独立を支え、担保するものだ。」と述べている。同じ女性差別を撤廃するという方向に日本の司法も向かっているとすれば、「司法権の独立」ということで衝突が起こることはありえない、という発言である。
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63 |
外国人女性
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JNNC |
「委員会は、ドメスティック・バイオレンスをうけて別居している既婚の外国人女性に対する在留許可の取り消しは、かかる措置がそのような女性たちに与える影響を十分に査定した上でのみ行うことを勧告(最終コメント第26パラグラフ)」していますが、政府は今後、このような場合に在留許可の取り消しがなされないように、どのような方策をお考えですか?
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法務省・入管管理局
(藤岡)
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現行の入管法において、DVを理由に婚姻関係の実態を失った、あるいは、離婚したことによって「日本人配偶者等」の在留資格に該当しなくなった外国人については、そのことのみをもって直ちに在留資格を取り消して在留を打ち切るという措置はとっていない。
昨年廃案となり、今国会で審議予定の入管法の改正案の中に設けられた、新たな「在留資格の取り消し制度」においては、偽り、その他不正な手段によって「日本人配偶者等」の在留資格を与えられた者でない限りは取り消しの対象としていない。
尚、DVを理由とする別居・離婚の状況が発生したときに、当該外国人がその事実を明らかにし、引き続き在留を希望した場合には、従前からの政策として、本人の在留の経緯・状況・今後の生活設計や子どもの状況等を総合的に判断した上で相当な理由があると認められたときには、在留資格を継続する等の対応をしている。
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64 |
選択議定書の批准 |
JNNC |
1) 女性差別撤廃委員会からの「最終コメント」において要請された選択議定書の批准に向けた、現在の政府での検討状況を教えてください。
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65 |
JNNC |
2) 選択議定書の批准を実現しうるかについて検討するための事例研究が進行中であると女性差別撤廃委員会(第29会期)において答弁されました。これまでの研究会の内容を公表してください。
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外務省・人権人道課
(本城) |
女子差別撤廃条約の選択議定書だけでなく、自由権規約の選択議定書についても、従来から述べているとおり、条約の実施の効果的な担保を図るという趣旨から注目すべき制度であると考えているものの、司法権の独立も含めて慎重に検討すべきであるという指摘もある。外務省では、人権人道課の主催で、外務省および法務省の関係部局が個人通報制度に関する検討会をしている。検討会では、比較的事例の多い自由権規約の選択議定書にもとづく個人通報の事例を検討している。これまでのところ、すべて検討が尽くされたと言える段階ではない。よって、選択議定書の批准については、引き続き、慎重にしかし真剣に検討を行っていく。
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66 |
選択議定書の批准 |
JNNC |
3) 女性差別撤廃委員会(第29会期)において、司法権の独立の侵害に関して日本政府が示している懸念に対して、複数の委員から、“選択議定書は、女性差別についての司法による理解を促すものとして、むしろ日本の司法権の独立を支えるもの”であるということから、日本政府が選択議定書に対する立場を見直すよう要請がありました。これらの指摘に対する政府のこれまでの対応を教えてください。
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67 |
JNNC |
4) 選択議定書の批准は、それによって裁判所が国際人権条約の条項を国内訴訟において活用することができるため、むしろ司法の独立性を強化するものだという見解が示され、委員会から日本政府に選択議定書の批准が要請されました。司法権の独立との関連における問題意識を含めて、選択議定書の批准に向けての見解を教えてください。
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法務省 |
選択議定書は司法権の独立を支えるものであるという意見を、今後しっかり受け止めていきたい。ただ、「司法権の独立」については、これまで、裁判官の「職権行使の独立」という観点で検討してきているところである。
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68 |
選択議定書の批准 |
原
(IMADR-JC)
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すでに4年間ほど検討されているが、今後、どれくらいで結論をだす予定なのか?
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法務省 |
いつまでにと言うのは非常に難しい。検討している内容は、法的論点であるが、これについて検討はまだ尽くされていないとしか言えない。
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69 |
選択議定書の批准 |
山下
(JAIWR) |
検討会はどれくらいの頻度で開かれているのか?
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法務省 |
大体1、2ヶ月に1度程度。
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70 |
選択議定書の批准 |
堀口
(JAIWR)
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検討会も含め、選択議定書の問題に対するこれまでの対応に関して、新聞等のメディアに情報を流していただきたい。メディア側が書くかは分からないが、私たち国民は政府の説明責任がほしいと思っている。
今回CEDAWからは、選択議定書は司法権の独立を支えるものだという意見がでている。選択議定書は司法権の独立を侵害するものではないのではないか。CEDAWは、裁判所ではなく、より高度な国際人権基準を各国が構築する場であると考える方法もあるのではないかと考えている。
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71 |
山下
(JAIWR)
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今回のCEDAW審議のなかで、外務省の嘉治課長は、選択議定書の日本における議論に対して委員から指摘された点は、確実に日本に持って帰ること、その際、75の署名国、53の締約国があるという事実は、日本政府内での検討において当然考慮される、と答弁された。実際委員会の場で、開会のことばから閉会のことばまで計7回程選択議定書について指摘され、アジャル議長については、2回もこの点に言及し、選択議定書の批准を強く求めた。そのため、今回はこれまでとは違う回答を期待していたが、今日の答弁もこれまでと似たようなものだった。
今までと同じように1、2ヶ月に1度ずつゆっくり検討会をしているのではなく、今回の勧告を受け、選択議定書の批准に向け、歩を進めていただくよう是非ご努力願いたい。
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72 |
人権擁護法案
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JNNC |
1) 先に上程された人権擁護法案は廃案になりましたが、新しい人権擁護法案は、いつごろ国会に提出される予定ですか。
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法務省・人権擁護局
(神村) |
人権擁護法案は、2002年3月に提出されて以来2年程になるが、2003年10月に衆議院の解散に伴って廃案となった。本法案は性別による差別を明確に禁止しているものであり、今後の見通しとして、法務省は再提出を目指している。しかし、約2年にわたる法案提出時からの諸状況・諸事情の変化等もあるため、それらも踏まえながら、再提出にあたって、法案の内容と再提出の時期について検討している。現段階では、早期提出を目指し、そのための努力を払っているところである。
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73 |
人権擁護法案 |
JNNC |
2) 多くの国の人権擁護法は、「公務員に対する法律順守」、「差別禁止」をその主要な役割としています。公務員に対する監視機関としての実効性を高めるために、どのような仕組みを考えていますか。
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法務省・人権擁護局
(神村) |
廃案になってしまったが、先の法案においては、公権力による差別・差別的な取扱い・虐待については、最大30万円の過料という行政的な罰則で裏打ちされた調査を予定している。また、特別な形での公権力による人権侵害・差別・虐待についての救済措置として、訴訟援助を内容としている。
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74 |
人権擁護法案 |
JNNC |
3) 新しい人権擁護法案において、「差別」をどのように考えていますか。CEDAWで指摘された、「直接差別」「間接差別」について、定義に取り込んで、人権擁護法案の文言に反映させる予定ですか。
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法務省・人権擁護局
(神村) |
結論的に言えば、人権擁護法案では、実質的に差別と認められればすべて救済の対象となる。したがって、「間接差別」という言葉については、概念的に必ずしも一致していないかと思われるが、いずれにせよ、それが社会通念上差別であると認められれば、すべて本法案では不当な差別にあたり、人権委員会による救済の対象となる。よって、今の内容で対応できると考えている。
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75 |
人権擁護法案 |
JNNC |
4) 人権擁護委員会の独立性の要請をどのような形で実現する予定ですか。
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法務省・人権擁護局
(神村) |
人権擁護法案については、法案提出後2年間、様々なところから意見が出されており、独立性に対する懸念・勧告をいただいている。しかし、政府としては、この人権委員会は、国家行政組織法第3条2項に定められる「3条委員会」−独立行政委員会−として考えている。これは、「省」と同じ格にあたるものであり、現行の法律の上では独立の委員会であるものの、国家組織における位置付けの問題となったとき、いずれかの省に付属させる必要が生じた。そのために、政府としては、この人権委員会を法務省に付属させることとした。その趣旨は、法務省がこれまで人権擁護を所管事務としてきたこと、またそれに伴い、それらの事務にあたる人材も、法務省が50年ほど確保してきたことにある。これにより、法務省が、本法案の立案に加わったわけである。
たしかに、「法務大臣の所轄に属する」という言い方で法案が策定されているが、これは「くっついている」という意味であって、人権委員会の委員の任命は両議院の同意を得て内閣総理大臣が行うことになっているし、また委員の職務執行上の独立性も法律で規定され、任務保障もされている。法務省としては、法務大臣はもちろん、内閣、その他大臣等からも委員が職務を執行する上で影響を受けずに済むような仕組みとしてこの法案を提出した。しかし、この法案はすでに廃案となっており、再提出のために現在検討中である。
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76 |
人権擁護法案 |
原
(IMADR-JC)
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婚外子や人権擁護法案に関しては、2004年1月に行われた子どもの権利委員会の日本レポート審査の後、1月末にだされた勧告においても再度指摘された。
人権擁護法案に関しては、独立性が担保されておらず、パリ原則に従うべきだというCEDAWと同様の勧告内容であった。婚外子に関しても、戸籍の差別記載をはじめとした問題について、CEDAWと同様の勧告がだされている。
このことに関してどのように対応していくのか?子どもの権利委員会からは、まさに、権利基盤型のアプローチが足りないと指摘されており、CEDAWからも同様の指摘がある。
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77 |
上野
(JCLU)
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人権擁護法案に関してやる気のあるコメントをいただけたことに感謝する。そのやる気を、是非、拘禁施設(刑務所・入管施設)における待遇改善の方向に向けていただきたい。これまで再三にわたり、各種の人権NGOや人権機関によりこの改善の要請がなされていたにもかかわらず、それを実行しないまま新しいことに着手することのないよう願いたい。人権擁護法案の独立性に対する懸念は、CEDAWから、懸念及び勧告としてだされている。このことをまったく無視したり、大切な審議の場にも参加しないということは、法務省が、CEDAWやNGOとの対話を拒否しているようにしかみえない。
各地の人権委員会によって構成されているアジア太平洋地域フォーラムにおいて、非公開式ながら、現状の人権擁護法案のままでは日本はフォーラムに入れないのではないかという意見がでている。もし日本政府が一生懸命作成した法案ではこのフォーラムに入れないということになれば、日本という国家の恥になるのではないかと思うが、この点に関してどのような対応をするつもりか?
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法務省 |
(書面回答)
人権擁護法案に規定する人権委員会は、国家行政組織法第3条第2項に基づく独立の行政委員会として設置され、委員長及び委員の任命方法, 身分保障、職権行使の独立性の保障等により.その職権の行使に当たっては所轄の法務大臣から影響を受けることがないよう、高度の独立性を確保することとされています。
御指摘の懸念の表明, 勧告については、独立行政委員会として設置される人権委員会について、必ずしも十分な知識・理解のないままなされたものと考えております。
人権委員会を法務省の外局として設置しても、独立性の観点からは何ら問題ないものと考えており、同委員会が発足した後、その活動状況等を見ていただければ、そのような懸念は払拭されるものと考えております。
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78 |
人権擁護法案・マイノリティ女性
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李 (在日民主女性会)
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人権擁護法案の大きな目的のひとつは公権力による人権侵害の撤廃にあると思うが、いわゆる名古屋刑務所事件等、法務省の管轄下で人権侵害が多発してきた。どのように法務省の自浄作用が成立するのか?やはり独立した外局団体が必要ではないかと思う。
女性差別撤廃条約について法務省はどのように考えているのかという点だが、女性差別撤廃条約をはじめ他人権条約も、日本の領土内におけるすべての女性に対する差別の撤廃をうたっている。この中には、当然在日コリアン女性も含まれていると考える。在日コリアン女性たちが受けている人権侵害の中でも最たるものは参政権問題である。日本の女性たちは、参政権を獲得したときに、「初めて人間として認められた」と言っていたと思う。そのことを、是非在日コリアン女性とともに考えてほしい。
女性が社会システム・行政問題にアクセスできないということは、在日コリアン女性の人権進捗に非常に大きな障害になっている。現在、市民参加型の司法制度改革が進められているが、それもまた外国人・在日コリアンが阻害されてしまうシステムとなっており、そこから新たな人権侵害の芽が生まれうるため、慎重に検討していただきたい。
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79 |
近親かん
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上野
(JCLU)
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強かん罪の見直し及び集団強かん罪の創設が進められていることに関して、内容はともかくとして、そのようにCEDAWの勧告に対して前向きに取り組まれていることを評価したい。
一方で、近親かんとしての夫による妻の強かんについては、現行の強かん罪で担保されているとされているが、ここで言う近親かんとは、主に、親子間の強かんを指している。世界的に、親子間の強かんを問題化する潮流があるが、これをどのように法的に担保していくのか?日本においては、父による娘・息子の強姦はかなり黙認されてきたという問題があるので、この点についても検討をはじめていただきたい。
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法務省 |
(書面回答)
刑法上の強姦罪は、暴行又は脅迫を用いて13歳以上の女子を姦淫した者は、2年以上の有期懲役に処するとされ、13歳未満の女子を姦淫した者については、手段のいかんを問わず、かつ同意があっても同様に処するものとされており、この要件に該当する近親姦は当然強姦罪として処罰されることになります。
また、児童福祉法においても、児童(18歳未満の者をいいます。)に淫行をさせる行為を禁じており、違反者は10年以下の懲役又は50万円以下の罰金(平成17年4月1日からは10年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金又はその併科)に処せられることとされており、近年、御指摘のような事例について、この条項を適用し、児童に淫行をさせる罪として処罰がされている事例もあります。"
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80 |
間接差別禁止の国内法制定/
均等法の指針の改正
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JNNC |
1995年にCEDAWが最終コメントにおいて「昇進や賃金についての間接的な差別を取り扱うためにとった措置について報告すべきである。」と勧告したにもかかわらず、以来日本政府は全くその措置はとろうとはせず、「間接差別の社会的コンセンサスが得られない」といい続けてきた事は、国際的な恥といわねばならないと考えます。
加えて、今般CEDAWから、間接差別禁止の国内法の制定の勧告、および、均等法の指針「雇用管理区分」が間接差別を生み出す元凶として、均等法・指針を改正せよとの具体策が勧告されました。
また、先日の大阪高裁における住友電工裁判の和解において「直接的な差別のみならず、間接的な差別に対しても十分な配慮が求められている」勧告されました。
下記に紹介する職場の現実をも直視して頂き、また「住友電工裁判の和解勧告」をふまえ、国としてはCEDAWの勧告を守って、間接差別の禁止を速やかに法律化してください。
1) 間接差別について国内法に取り込むこと、
2) 均等法の指針の改正について、
どのように勧告を実施されようとなさっているか、お伺いします。
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厚生労働省
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厚生労働省では、2002年度の11月から、男女雇用機会均等政策研究会を開催している。研究会の検討事項のなかに、間接差別とはどういうものか等が含まれており、現在大体月1回のペースで開催されている。
間接差別の定義は、アメリカやヨーロッパ等、それぞれの国により異なっている。例えば、アメリカでは、パートは、開かれた門戸を自らが自由に選ぶものであるとの考え方から、間接差別ではないとしている。一方、ヨーロッパでは、パートを間接差別としている。
研究会の結論として、2004年春頃までに報告を取りまとめる予定である。
法改正の必要があれば今後検討していくことになるが、現時点では研究会の結論がでていないため未定である。
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81 |
間接差別禁止の国内法制定/
均等法の指針の改正
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JNNC |
(職場の現状)
1) コース別制度の最たる実例である、総合商社・兼松の男女賃金差別是正裁判に関する11月5日の判決は「改正均等法後の会社の職種転換試験制度に合理性がある」事などを理由として、一般職(事務職)での処遇で男性の半分という賃金格差を余儀なくされてきた、女性たちの敗訴となりました。
2) 総合商社は、他産業にさきがけてコース別制度を導入しすべての男性を総合職に、すべての女性を一般職に配置しました。会社は均等法施行後に総合職への転換制度を実施し、女性にも総合職の門戸を開けたと、アドバルーンをあげました。しかし、受験者の割合からみた転換者数の割合の低さや、その試験要件のハードルの高さ、試験結果のフイードバックの不透明さ等から、女性たちの間では転換制度への魅力が失せ受験希望者は激減しました。
下記の「コース別雇用管理の望ましい留意事項」では、転換制度のハードル緩和のことが書かれていますが、この点、政府は企業へ指導していますか?
Bコース等の区分間の転換を認める制度を柔軟に設定すること、また、転換制度を設ける場合においても、労働者のニーズを把握した上でどのような転換制度が望ましいのか検討を行
うことが肝要です。それに応じて、例えば、
(1)転換が区分間相互に可能であること
(2)転換のチャンスが広いこと
(3)転換の可否の決定、転換時の格付けが適正な基準で行われること
(4)転換者に対しては、これまでのキャリアルートの違いに考慮した訓練を必要 に応じ受けさせること
(5)女性の能力活用の観点を含め転換を目指す労働者の努力を支援すること
等に配慮した制度設計を行うことが望まれます。"
3)「商社に働く女性の会」の調査によれば、1987年から1995年までの総合商社の新入社員数をみると、総合職総計9561人のうち、女性は126人であり、男性比たったの1.3%です。兼松では、534人中、女性はたったの3人で男性比0.6%です。職種転換に成功した女性は各社とも僅かであり、パーセントも出ない数字です。
4) 旧均等法の指針「募集・採用区分(職種、資格、雇用形態など)ごとに女子であることを理由として募集・採用の対象から女子を排除しない」(第7条)という内容は、その実、「職種が違えば男女差別にならない抜け道を作り、コース別制度を出現させました。改正均等法でも同様で、「採用区分」が「雇用管理区分」(新指針第5条)と書き変わっただけで、事業主に同様の効果をもたらしています。
5) 2003年12月24日に、住友電工裁判における和解勧告において述べられてことは下記です。
「国際情勢、国連の取り組みからみても女性が差別されることなくその才能および能力を社会全体のため発展させ男女が共に力を合わせる平等社会が世界の共通認識となっている。(中略)男女差別の根絶を目指す運動の中で一歩一歩前進してきたものであり、すべての女性がその成果を享受する権利を有するものであって、過去の社会意識を前提とする差別の残滓(ざんし)を容認することは社会の進歩に背を向ける結果となることに留意されなければならない。そして現在においては、直接的な差別のみならず、間接的な差別に対しても十分な配慮が求められている」
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厚生労働省
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住友電工裁判の和解に関して、国が被告となった理由は、原告が均等法の調停制度を申請していたにも関わらず、1994年当時、調停制度が一方申請ではなく、双方申請(雇用者・被雇用者の同意がないと調停を開始できない)を要していたこと等を理由として調停を開始しなかったことにより原告に不利益を生じたということにある。
1997年の均等法改正により、一方申請による調停の開始が可能となり、現在は、調停制度を積極的に運用しているという状況の変化等があったことから、和解が成立した。
今後も、引き続き、調停制度の積極的な運用を進めていく。また、コース別雇用管理についても、それが実質的に性別による雇用管理となっている場合には、これまでも「コース別雇用管理の望ましい留意事項」に基いて当該企業に対し指導を行ってきたが、今後も引き続き指導を行っていく。
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均等待遇
@パート労働法の改正
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JNNC |
CEDAW勧告の33、34パラグラフにおいて、パートタイム労働者や派遣労働者の賃金が低いことに触れ、均等待遇を実現し、男女間格差を是正するために、ポジティブアクションに取り組むこと、家庭生活と職業の両立を可能にする処置を強化し、男女間で家庭内の仕事を平等かつ共有することを促進することを指摘しています。急激に増大する非正規雇用労働者が差別を受けることなく、安心して働ける社会を実現することが急務と考えますが、以下、勧告を受けて質問いたします。
非正規労働者が女性労働者の半数を超えており、今後も益々増えると思われるが、女性パート労働者の時間あたりの収入は男性労働者の44%であるにも拘らず、2003年のパート労働法改正は、使用者の反対で「指針」にとどめられました。
パート労働等、賃金が低い場所に女性が集中していることこそCEDAWが指摘している間接差別です。今回、パート労働法に均等待遇原則を盛り込まなかった理由を明らかにしてください。
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厚生労働省
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パートの均衡処遇については、労働政策審議会の雇用均等分科会において、労使の視点・認識の違いが明らかとなった。
パートの処遇問題のひとつは、仕事に応じた処遇がないということである。例えば、仕事に応じた処遇体系を講じる、パートから正社員への転換を認める、能力・経験を評価する、といった対応が必要である。
また、パートが、事業所内における労使間での話し合いの場や苦情処理システムから抜け落ちているということが、審議会で課題として認識されている。このような問題を改善していくような考え方を示していくことが必要であるが、その際に、労使からの理解をえられるよう、厚生労働省としては、指針の周知のみならず具体的な事例の発信を通して社会的な定着を図っている。
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83 |
A均等待遇の実現
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JNNC |
パート労働者、契約社員、派遣労働者など非正規労働者と正社員の均等待遇を実現するために、どのような法整備を努力されているのか教えて下さい。
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厚生労働省 |
2003年8月、パートタイム労働者と通常の労働者(正社員)との均衡を考慮した処遇の考え方を、具体的に、パートタイム労働法に基く指針に示すための改正を行い、10月1日から適用されたところである。
この改正にあたっては、2002年9月より、労働政策審議会の雇用均等分科会において、「今後のパートタイム労働対策の方向について」の検討が行われた。2003年3月に提出された報告書では、パートタイム労働者の雇用管理の改善は、雇用システムの変化や社会制度の改革等とともに図られていくものであって、その中で、通常の労働者とパートタイム労働者の間の公正な処遇を実現していくための社会的ルールが考えられるべきものであり、現状を考えると、労使を含めた国民的合意形成を図りながら、段階を踏まえつつ、そのあり方を改善していくことが求められるとされたところである。
厚生労働省としては、指針に示された、通常の労働者(正社員)との均衡を考慮した処遇の考え方の社会的な浸透・定着に努めているところである。
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84 |
Bポジティブ・アクション
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JNNC |
男女間の賃金格差を是正するために、これからもっと積極的な取り組みが必要です。とくに、20年、30年、40年と差別の中で働いてきた人たちへの積極的な教育、訓練、ならびに昇進の機会を確保するために、どのようなポジティブ・アクションを考えていらっしゃいますか。
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厚生労働省 |
厚生労働省としては、過去の男女差別によって生じている事実上の格差を解消するためには、従来の慣行と固定的な役割分担意識を改善するという意味で、各企業におけるポジティブアクションを進めていくことが重要であると考えている。現在、厚生労働省では、ポジティブアクションに力をいれているところである。
まず、経営者の意識改革が必要であることから、2001年度からは、経営者団体と連携し、女性の活躍推進協議会を開催している。協議会では、ポジティブアクションの提言を策定し、2002年度からは、都道府県ごとに女性の活躍推進協議会を開催することとしており、全国的な普及を図ろうとしているところである。
企業が取組みを進めるにあたり、自らの状況把握ができていないと計画・目標設定が困難であることから、協議会では、今年度から、ベンチマーク(目標設定を可能とするための基準)の策定を目的とするベンチマーク事業を開始している。
2003年6月に3万社の企業に診断書を配布し、4333社の企業から回答があった。11月からは、この回答をもとに、回答企業に対し、順次、診断結果をフィードバックしているところである。特に中小企業に対しては、21世紀職業財団のアドバイザーが企業を訪問して診断結果の説明・援助等を行い、企業におけるポジティブアクションを進めているところである。
協議会では、ポジティブアクションの好事例集等を作成し、企業のポジティブアクションの取組みを進めるよう努力している。
研究会では、諸外国におけるポジティブアクションの取組みについて検討し、さらにわが国でどのようなポジティブアクションを進めていくと良いかについて研究している。
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C均等法改正
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JNNC |
2005年に予定されている男女雇用機会均等法改正には、どのような内容を盛り込む予定ですか。ポジティブ・アクションの義務化、間接差別の禁止、セクシュアル・ハラスメントの禁止は盛り込まれるのでしょうか。改正の検討内容と作業日程を明らかにしてください。
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厚生労働省 |
均等法の改正の時期・内容は未定である。現行の均等法が女性に対する差別のみを規律していることから、現在は、男性に対する差別も含めた性差別を対象とすべきであるとの論点について検討しているところである。
均等法は、事業主の雇用管理責任について定めた法律であるため、厚生労働省としては、セクシュアルハラスメントの禁止規定という性質とは異なるものであると考えている。
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間接差別禁止の国内法制定/
均等法の指針の改正 |
柚木 (均等待遇アクション2003)
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今回のCEDAWの勧告においては、日本の男女差別の実態が非常に大きいということと、それが改善されていないということが指摘されている。厚生労働省が、厚生労働省として何をしたいかというイニシアティブをもってやらないかぎり、世の中が変わるのを待っていては変わるはずはない。
住友電工の高裁和解勧告の中で、裁判長が、「過去の社会意識を前提とする差別の残滓(ざんし)を容認することは社会の進歩に背を向ける結果となる」と指摘し、過去の差別の容認自体が差別となることを明らかにした。私たち労働者は、やっとこの言葉がでてきたと喜んでいる。 研究会の専門家に任せるだけではなく、厚生労働省として、古い性別役割分業にのっとった慣行を変えるためにどうするのかを自ら考え、イニシアティブをとってほしい。
これまでのところ、努力義務規定は、つまるところ守らなくても良い規定であるとされてきた。住友電工の地裁判決においても、均等法は努力義務規定であって守る必要がないとされる等、裁判所でも免罪されてきた。現在進行中の昭和シェル裁判においても、会社側は、この立場を主張して開き直っている。いかに法律ができても、過去の差別が改善されなければ、過去の差別の被害者が全員いなくならないかぎり、日本において男女差別はなくなりえないわけであり、これはひどすぎるし、国際的にも問題があると指摘されている。厚生労働省が、自らの責任において、改善に向けた前進をしていくようお願いしたい。
2005年に均等法の改正が行われると聞いているが、そのときには、性差別禁止法というかたちで、国際社会に対しても、日本における性差別を撤廃していくという意思を示すような法改正を、是非、議員の皆さんも含めて行っていただきたい。また、厚生労働省には、注意を喚起するということも含めて努力していただきたい。
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中村
(WWN)
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住友電工の高裁和解勧告の内容について、和解後、厚生労働省においてどのような話し合いをしたのか?和解勧告の趣旨をどう活かしていくのかについて検討されているのか?
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均等待遇
(パート労働法の改正)
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柚木 (均等待遇アクション2003)
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パートの均等処遇について、パートタイム労働法は、法改正がならず、実質的な均衡処遇は望めないであろうと考えられる。現実には、非正規雇用が急速に増えており、非正規というだけで、雇用条件が悪くなっている。また、従来は、パートは中高年が多かったが、最近では、若い人の多くも非正規である。そこでは、賃金・労働条件は均等待遇ではない。
均等待遇アクション2003で、パートに関するアンケートをとったが、週30時間労働で、最低でも1620円の時給がほしいという結果がでた。現実に、時給850円、1000円では食べていけないのであるから、正当な労働の対価としての賃金を与えることが必要である。
このようなパートタイム労働者・非正規労働者の均等待遇の問題も含めて、厚生労働省として、間接差別の禁止に取り組んでいただきたい。この点についての厚生労働省の見解を伺いたい。
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福島瑞穂
(社民党)
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CEDAWの勧告は、日本にだされた宿題である。この勧告を実現するために、役所・NGO・市民・国会がともに努力していきたい。
今回の意見交換会は、勧告がだされてからはじめての会であるが、今後も、このような場を継続的にもち、ロングランのお付き合いで一緒にがんばっていきたい。
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司会
(原、IMADR-JC)
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NGOとしても、勧告がだされて1年後の2004年8月を目指して、またこのような意見交換の場を設けたいと思っているので、是非ご協力願いたい。
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終了
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