国連レポート
女性差別撤廃条約の報告制度とは?
〜国家報告書とNGOレポート〜
『やさしく学ぼうー女性の権利』(2001年、国際女性の地位協会発行より)
政府レポート
(国家報告書)
女性差別撤廃条約は、加盟国がその国の条約実施状況について国連に報告することを義務づけており、これを報告制度といいます。この制度は、加盟国が、条約の批准後1年以内に第1回の政府レポート (国家報告書)を、第2回以降は少なくとも4年ごとに報告書を国連に提出し、女性差別撤廃委員会の審査を受けるというものです。
日本政府は、すでに国連に政府レポートを4回提出しました。ただし、第4回の報告書はまだ審議されておらず、2002年9月に出された第5回の報告書とともに、2003年第29会期委員会において審議されることとなっています。
NGOレポート
(カウンターレポート/シャドーレポート)
政府が作る国家報告書に対して、NGOがそれぞれの見方でつくるレポート。女性差別撤廃委員会ではNGOからのレポートを歓迎しています。それは、国家報告書ではうかがうことができない現実の状況や、民間の考え方を知ることができるからです。
自国の国家報告書が審議される半年前頃までに、英語(他の国連公用語も可)にして、国連本部の女性の地位向上部に送れば各委員宛てに送付されます。
女性差別撤廃委員会とは?
(CEDAW:Committee on the Elimination of Discrimination against Women)
女性差別撤廃委員会は、女性の人権について高い見識をもつ、23人の専門家によって構成されています。委員会の会合は、1年に2回、3週間ずつニューヨークの国連本部で開催されます。
委員会は、政府レポートの審議などによって、加盟国が条約を守っているかどうかをチェックする機関であることに加えて、女性差別撤廃条約選択議定書(1999年採択、2000年発効)加盟国に対する、@個人通報の審査A問題がある国への訪問調査も担当します。(日本はまだこの選択議定書を批准していません。)
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